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わが街ウォッチング
三島駅南口中央池から駅舎を臨む
三島駅南口中央池から駅舎を臨む。この中央池は市民の公募による「水鏡」をイメージして作られたモニュメント。三島に馴染み深い溶岩を使用し、絶えず水が湧き出る演出。夜間はライトアップされ美しい。駅前一番の憩いの場として朝夕を問わず人々がベンチサークルでくつろいでいる。溶岩の柱に取り付けられた市街図案内板は、三島の見処をくまなく案内している。
「街中がせせらぎ事業」五年ぶりに湧水復活
三島駅南口
 「水の都・三島」と詠われた三島は、ここ数年湧水が枯渇し、市民から環境改善を求める声が上がっていた。しかし、今年は5年ぶりに湧水が復活し、大いに活気付いている。それを後押しするように、三島市が平成13年度から5ヶ年計画で取り組んでいる「街中がせせらぎ事業」を紹介します。
 この事業は街中の水辺空間を整備・保全、更には、三島独自の文化、歴史的な資源(アメニティ)を活用し、「住みたい街、歩きたい街」を築くもので、とことん住民の意見やアイディアを聞き、ハード整備やソフト事業に反映させる市民、企業、行政のコラボレーション(協働)事業です。
 「街中がせせらぎ事業」は、平成8年、三島商工会議所が地域ビジョンとして打ち出したもので、市街地を流れる源兵衛川などの水辺と楽寿園、三嶋大社、佐野美術館などを結ぶ回遊ルートの設定を提案しました。

うるおしの水琴窟
「うるおしの水琴窟」全国でも駅前に水琴窟があるのは三島が初めてでは。駅前の喧騒の中でも、丸みを帯びた水琴窟に耳を当てれば、琴の音と共に安らぎを運んでくれる。
珍しい水琴窟の作成風景については、三島市せせらぎ事業推進室のHPで動画にて紹介しています。
東側からみた南口広場
東側からみた南口広場。以前の三島駅は木もなくアスファルトに囲まれ、夏には暑さが不評でした。今では、ケヤキやイチョウなどの高木が20本以上も植栽され、緑のオアシスとなっています。路面にも浸透性・保水性ブロックを配すなどヒートアイランド現象にも配慮し、癒しの空間を提供しています。
パーゴラ風に仕上げたバスシェルターとベンチ
 三島市はこの提案を評価し、市民、企業、まちづくり団体と協働で行うこととし、市は市民の提案を受けてハード整備を行い、PRやソフト事業は商工会議所、身近な環境改善はまちづくり団体、市民は清掃など協働で当たります。
 5年間の事業費は約15億円で主な事業は高木を植栽、水辺を配置したJR三島駅南口修景整備、旧鎌倉古道修景整備、市内河川の欄干やデッキなどの修景整備などです。
 今後も室町時代から三島にあった和暦を活用した「(仮称)三嶋暦師の館」といった“小さな博物館”を作っていきます。
 この事業により、市民の思いが現実の事業として形になり、市民が自主的に活動する協働のモデル事業となっていることや、交流人口の増加、中心市街地の活性化などの効果が期待されています。
 去る10月4日にJR三島駅南口の修景整備が完了し、オープニングセレモニーが開催されました。今まで木が一本もなかった広場には、ケヤキやイチョウを始め高木20本が植えられ、市民の公募提案である「水鏡」のイメージで作成したモニュメントや渦巻き水路、水琴窟は水の音で快適な演出をしています。
 また、夏場は暑いとの提案から浸透性、保水性ブロックを使用したほか、緑の演出としてバスシェルターやタクシー待合所をパーゴラ風とし、少しでも緑を多く見せる配慮を行っています。観光客へのおもてなしとして「総合観光案内所」も設置し、水辺のインフォメーションとして初日から賑わっています。
 今、JR三島駅南口は快適な空間としてベンチサークルで休憩する方が多く、関係者は喜んでいるが、その分、ゴミが目立つ、三島市では「里親制度(アダプトプログラム)」や「周辺企業の負担による清掃委託」など、維持管理についても正に協働で行っています。
パーゴラ風に仕上げたバスシェルターとベンチ
パーゴラ風に仕上げたバスシェルターにはツタがはい、自然の日除けを形作っています。バスシェルター東側には、所々にベンチを配した、せせらぎ水路が南へ延び、水の街三島をアピール。バスを待つ僅かな時間にも水辺を身近に感じられる演出です。
三島市の観光案内所
先日オープンしたばかりの三島市の観光案内の拠点。また、伊豆地域の玄関口としても観光PRに勤めています。案内所内には三島市観光協会と三島市ふるさとガイドの会が常駐しています。外観は三島駅を模したグリーンの屋根の木造平屋建てとなっています。また建物の前にはウッドデッキを設け、デッキの下に広がる池に親水性を持たせています。
バスターミナルと三角時計台
バスターミナルと三角時計台。時計台は元々今の中央池の辺りにありました。整備に伴い撤去されましたが、その後の市民との意見交換の中で、時計台の復活を望む声が多く、バスターミナルと総合観光案内所を結ぶ地点に立てられました。どの方向からも視認性にすぐれ、それでいて景観を損なわないデザインとなっています。
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