「魅力ある建設業の実現」について本県協会が提案
全国建設業協会(前田靖治会長)の第51回東海4県ブロック会議が10月8日、三重県津市内で開かれ、静岡県協会提案の「魅力ある建設業の実現について」など4議題について、国土交通省の考え方や意見を聞きました。国土交通省は、不良・不適格業者の排除のため「経審の虚偽申請に対しての審査と建設業法上の処分を徹底させていく」と強調するとともに、16年度から試行導入されるユニットプライス方式で、懸念される適正価格での発注について「極端に低いデータの排除や市場の適正な取引きが反映されていない場合には補正する」などの対応を示し、新方式への理解と協力を求めました。
冒頭、当番県を代表して田村憲司三重県建協会長があいさつに立ち、地方の中小建設業者の経営状況の厳しさに触れ、「技術と経営に優れた企業が生き残って行くためには、不良・不適格業者の排除とダンピング排除への取組が必要」とし、それらの施策も盛り込んだ国交省の『建設産業構造改善推進プログラム2004』への期待を述べるとともに、今回の第51回のブロック会議を「建設産業の変革の時代の新しい引き締めの第一歩」と位置付けました。また、国土交通省からは中島正弘大臣官房審議官が、国土の厳しい自然環境の下での社会資本整備の重要性を強調し、その整備を担う建設産業について「次の世代に向けてこの産業をどういう形にしていくのか真剣に考える時に来ている」と、行政と業界が協力して臨む姿勢を示しました。
また、静岡県建設業協会は「魅力ある建設産業の実現」について、小野徹常任理事が提案しました。小野常任理事は、公共工事の必要性を訴えるためのPR予算の確保や人材育成に対する助成、予定価格の公表のあり方など入札契約制度の改善、市町村合併に伴う公共工事の遅れに対する対応、などを求めました。これに対し、国土交通省は、「公共事業の重要性について、全般のPRが必要と痛感している。現場を見てもらうことでその重要性も分かる」と国民へのアピールを努めていくとし、人材育成についても「業界でもメディアへの意見広告など努力いただいている。国も人材の確保・育成に向けた助成制度の改善に努めていきたい」。入札契約制度については、「公共調達によって得られるメリットを市民にPRすることがポイント。また、市町村合併による影響を検討していく必要がある」と答えました。 |