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久保田館長 |
市川 まず、記念展を開催することにしたきっかけから。
久保田 静岡市が政令指定都市へ移行するということが具体化してきた時点で、移行を記念した展覧会をやってみたいということが最初にありました。 私どもはこれまでにも、静岡と清水が合併した折には新市誕生記念特別展を開催しましたし、わかふじ国体の開催を記念した展覧会もやってきました。このように市の大きな事業があったときには、その事業と連動し、よりアピールすることを目的とした催しを行っています。政令指定都市への移行は、まさに大きな節目ですから、それにふさわしい作品展の企画を考えたのです。
市川 なぜ、エルミタージュ美術館の作品展にしたのでしょうか。
久保田 小嶋市長が一昨年の8月にロシアへ行かれた際に、エルミタージュ美術館にも立ち寄られました。そんなこともあって、記念行事として同美術館の収蔵品展が開催できれば、各方面に大いにアピールできるのではないかというのがきっかけでしたね。とはいえ、海外から作品を借り受けて展覧会を行うには、準備段階で相当の期間が必要となります。ところが、今回の作品展は準備期間が1年半という短い期間で開催にこぎつけることができました。
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市川委員 |
市川 エルミタージュ美術館について少し教えてください。
久保田 まず、ロシアの国立美術館であること。それから、収蔵品が300万点にも及ぶと言われ、フランスのルーブル美術館、イギリスの大英博物館とならんで世界最大級です。
ロシアのサンクトペテルブルグにあり、昔はレニングラードと言われていました。また、エルミタージュ(隠れ家)という名前の由来ですが、ロマノフ王朝のエカテリーナ?世という女帝が、ロシア皇帝の居城であった「冬の宮殿」の一部にエルミタージュという場所をつくって、そこに絵画を飾って私的に楽しんでいたということです。現美術館の名前もそこからきています。
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草原の少女 |
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