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下田のまちにかつての賑わいを!!

http://www.stmo.org/

 観光地で有名な伊豆の最南端に位置する下田市。近年少子高齢化や観光客減少の影響を受け、かつての賑わいが見られなくなってきた。そんな中、建設業界で社長として多忙な毎日を過ごす傍ら「自分たちの手で下田のまちにかつての賑わいを取り戻すことはできないだろうか」と、下田TMO株式会社を立ち上げ、社長を務める田中氏に、TMOの設立動機や活動について聞きました。

田中社長 江幡委員
田中社長 江幡委員

江幡 TMO(Town Management Organization)設立の動機から伺います。

田中 今の下田市は、人口減、少子高齢化、観光客数の減少など様々な問題を抱えています。そんな状況の中で、「このままでいいのか、下田を良くするために自分達に何かできることはないのか」と考えたのが始まりです。 具体的には、一昨年、私が下田商工会議所の副会頭になったのを機に、コンサルさんを交えてTMOについての勉強を進めながら、設立に向けた取り組みを始めました。公募で集まったメンバーから出された意見をまとめ、できあがった34の提案のうち8提案については市の認定を受けられました。 その後、「下田のまちにかつての賑わいを!!」をキャッチフレーズに、平成16年4月27日に設立総会を開催、下田TMO株式会社としての活動がスタートしました。

TMOの位置づけ
TMOの位置づけ

江幡 これまでの取り組みについてお伺いします。

田中 大きく分け(1)レンタサイクル事業(2)エコステーション事業(3)阿波屋再生プロジェクト(4)南豆再生プロジェクトを進めてきました。このうち(1)については年30万円の収入を得ることができ、(2)についても2006年度から採算が合い軌道にのってきました。(3)につきましては、2005年3月に閉鎖した阿波屋(無料休憩所として運営されていた。元旅館昭和30年改築)を借り受け、地場産品のところてんに注目し、無料休憩所、ところてん屋、ところてん資料室などとして、同10月に営業を再開しました。PR不足と単価の安さもあり、収益的には厳しいですが、来て頂いた観光客の方々には「下田にこんなところがあったなんて」「また下田に来たときには寄りたいです」と大変満足していただけており、活動として成果は上がっています。また、(4)の南豆製氷再生プロジェクトでは、南豆製氷をTMO自体が買い取ることはできないという結論に達したため、TMOとしては断念しましたが、私達とともに活動をしていた南豆製氷応援団が保存活動を継続し、市も購入の意思を発表するなど、次に繋がる流れができています。

http://www.geocities.jp/yuebing99/

ところてん あんみつ
ところてん あんみつ

江幡 設立から丸2年がたちますが、今後の活動について教えて下さい。

田中 まちづくり3法が改正され、TMO制度がなくなりますが、今まで進めてきた事業を継続し進めながら、他のまち遺産にも注目し、中心市街地の拠点作りをしていきたいと考えています。
 私達だけでできることには限度があります。よりよい下田を作るためにも、民間同士の協力体制を作った上で、官と民が一つの方向を向いていかなければなりません。何もしなければ何も興らない、という考えの下、これからも下田のまちに賑わいを取り戻すお手伝いを続けていければと思います。

TMOの組織図
TMOの組織図
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