掛川城再考

「ものづくり精神を後世に伝える 本田宗一郎ものづくり伝承館」

平成22年4月1日に世界に名高い本田技研工業の創業者である故・本田宗一郎氏の功績を称え、ものづくりの精神を子どもたちに広く伝え、ふるさと「天竜」を全国に発信し、新たな交流拠点として地域の活性化を目指して、浜松市が氏の生誕の地である浜松市天竜区に「本田宗一郎ものづくり伝承館」をつくりました。

施設は、国の登録有形文化財として指定されていた旧二俣町役場を、屋根や外観などを変えることなく改築したものとなっています。

運営管理は「NPO法人本田宗一郎夢未来創造倶楽部」が浜松市の委託を受けて行っています。


▲国の登録有形文化財の旧二俣町
役場を改築した「ものづくり伝承館」

本田宗一郎は、明治39年11月、静岡県磐田郡光明村(現在の浜松市天竜区)で生まれ、乗用車の製造会社を設立し、一代で世界的な企業「ホンダ」に発展させました。展示では、幼少時代の数々のエピソードや成功と失敗のドラマ、人間像を紹介し、実践したものづくりの精神を伝えています。

1階入り口に立つと、「私の手が語る」と題したパネルがすぐに目に付きます。宗一郎氏の永年にわたる努力の跡として傷や火傷などが刻まれているのです。また、企画展示では大ヒットとなった「スーパーカブ」などのバイクや、さまざまな写真で宗一郎氏の人生の軌跡が公開されています。売店ではキーホルダーやミニカー、タオルなどのグッズも販売しています。

自転車に補助エンジンを付けた当初のもの
▲自転車に補助エンジンを付けた当初のもの
時代が感じられるバイクが展示されている
▲時代が感じられるバイクが展示されている
大ヒットしたスーパーカブ。昭和30年代からマイナーチェンジして現在も製造されて
▲大ヒットしたスーパーカブ。昭和30年代
からマイナーチェンジして現在も製造されて
「私の手が語る」多くの傷は技術者として常に第一線に立ち続けた証
▲「私の手が語る」多くの傷は技術者
として常に第一線に立ち続けた証
▲売店コーナーでは、絵葉書だけではく、キーホルダー、
ミニカーなどさまざまなグッズを販売

2階は図書閲覧スペースや子どもたちがものづくりを実践する「ワークショップスペース」のほか「成功は99%の失敗に支えられた1%だ」、「大変な目標だからこそ、チャレンジするんだ」などの語録も掲げられています。

▲2階展示場
▲本田氏を取り上げた本は数えきれない。
今もファンは多い

春や秋の観光シーズンになると、全国各地からツーリング仲間が記念館に集まるそうです。「宗一郎氏のファンにとって記念館は1つのシンボルなんでしょう」と話すのは、同館の大橋武司理事長です。

▲「ホンダのものづくり精神を伝えたい」
と語る大橋武司理事長
▲ドリーム50

また、大橋理事長は「現在倶楽部の会員は300〜400人くらいです。活動としては、ミュージカル『本田宗一郎物語〜夢・挑戦・実現〜』を生誕105年を記念して上演します。ホンダのものづくり精神を子どもたちにも伝えるため、ホンダOBの方々に協力いただき、ものづくりワークショップとしてダンボールクラフトなどをつくりました。今後も引きワークショップを行っていくとともに、NPOの会員を増やして世代交代し、後世に伝えていければと思っています」と話してくれました。

同館では、10月8日から12月4日まで有料となるが「生誕記念特別展」を開催しています。また、ミュージカル「本田宗一郎物語」は11月23日の開催となっています。
ものづくりに賭けた氏の情熱の一端を垣間見ることができる、この「ものづくり伝承館」、そしてミュージカル「本田宗一郎物語」にぜひお出かけください。

開館時間

  • 10:00〜16:30
  • 休館日―月曜日・火曜日(祝日の場合は開館し、水曜日が休館)と
  • 年末年始の12月29日〜1月3日

「本田宗一郎生誕105年記念特別展」

  • 10月8日〜12月4日、
  • 観覧料は大人300円、小人無料(高校生以下)

ミュージカル「本田宗一郎物語」〜夢・挑戦・実現〜

  • 11月23日、天竜壬生ホール、
  • 開場13:30、開演14:00、
  • 入場無料(要整理券)

《問い合わせ先》

NPO法人本田宗一郎夢未来創造倶楽部
所在地浜松市天竜区二俣町二俣1112[アクセスマップ]
TEL: 0558-32-0290
ホームページ: http://www.honda-densyokan.com