岳南建設株式会社
代表取締役顧問 鈴木 啓文
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私の植物栽培歴現在、私が栽培している分野は、主に「小品盆栽」「エビネ」「雪割草」その他山野草全般です。 私が園芸に興味を持つようになったのは大学時代昭和46年頃、アルバイトで造園業に従事したときです。この頃に築庭、樹木の植付け、剪定等の技術を学びました。 本格的になったのは、就職し、送電線工事に携わっていた時代です。 私は、永年、送電線建設工事に従事しておりましたので、全国の山間部での工事が多く、山に登る機会が多かったため、当然、自然に接する機会も多くなり、苦しい山登りの合間にきれいに咲く高山系山野草に魅せられたものです。 特に昭和57年頃、100万ボルト送電線の調査工事で、高山植物である「石楠花」に出会ってからです。
私の自宅は、温暖な神奈川県小田原市なのですが、この頃から、高山系、北方系の栽培が難しい部類の物に興味を持ち、自宅で栽培できないかと、全国のツツジ類、石楠花をはじめ、世界の石楠花を収集し、また、同時に高山系山野草も試行錯誤で栽培するようになりました。 最初は、全国のツツジ・石楠花収集に没頭し、故郷の「富士砂」を多用することにより、何とか鉢栽培ができるようになりましたが、ツツジ類、石楠花の鉢栽培は、当時の私の技量と単身赴任の状態では非常に難しく、昭和63年に現在の地、小田原に居を構えたときに、富士山の溶岩を使用したロックガーデンに地植えすることにより、現在でも毎年花を咲かせております。
しかし、栽培棚が空になると寂しいもので、平成2年頃に「エビネ」という日本古来のランを知り、ブームにも乗り、大変高価でしたが九州産の銘品を80種類ほど購入し、現在に至っています。
エビネ、山野草の手入れについては、夏場の作業が余りなく、時間潰しにと平成8年からは、義父が片手間に栽培していた「盆養菊」(3本仕立ての大菊)を始めるようになりました。一時は10数種類40鉢ほどを栽培したこともありました。 平成13年からは、冬の棚が寂しいので2~3月頃に開花する「雪割草」を栽培するようになりました。これもまた、ブームでして、かなり資本投下しましたが、栽培環境がよいのか、枯れもせず、現在も50種類ほどを栽培しております 「エビネ」「雪割草」「盆養菊」「山野草」は、どちらかというと、開花する、増殖する、枯らすというような栽培の結果が、1年で出てしまうものなので、年間の管理は大変ですが、年間の管理方法を会得してしまうと、次のステップがないことに物足りなさを感じてしまいます。 現在では、投資した資本の回収は考えず、増殖株は、当社社員、知人、各種団体のバザー等に無料で、お分けしております。
盆栽について次に「盆栽」ですが、今までは、盆栽とはいえない鉢植えの花木や果樹の栽培が主でした。 結果が出るまで数年から数十年とかかる(生きている間に結果が出ない場合もある)盆栽の魅力にはまり、平成15年頃から本格的に「小品盆栽」に移行しています。 「盆栽」というと、値段も高く、大きな鉢で場所をとる、そのため、年寄りの金持ち・土地持ちの趣味と思われていましたが、最近は、世界的に「BONSAI」ブームとなり、若い人たちや主婦など幅広い層の人たちが「盆栽」をグリーンインテリアとして楽しむなど、非常に人気が出てきているようです。
「盆栽」の定義を大まかに分類すると次のようになります。
「盆栽」の楽しみ方を私なりに分類すると、賛否両論ありますが次のように分類されます。 ①高価格の盆栽を持ちたい人 自分で管理した盆栽を展示会に出品する人もいますが、最近は、自分で管理(水遣り・植替え・剪定・施肥・消毒等)ができない=技術のない人が多く感じられます。 特に、①②③のタイプに多いと思います。
盆栽業者にも、色々なタイプがあります。 A 高級盆栽の販売と盆栽の管理を請負う盆栽業者 ①の高価格の盆栽を持ちたい人は、概ね、管理費を支払ってAタイプ盆栽業者に管理してもらっています。 ②の展示会等へ出品して、賞を取りたい人は、AまたはBタイプ盆栽業者から入賞しそうな盆栽を買って出品し、展示会後は、①と同じか次の展示会出品盆栽の下取りとして、売戻ししたりしているようです。 ③の盆栽を投機目的として儲けたい人は、Bタイプ盆栽業者からそこそこの盆栽を購入し、別の盆栽業者に転売したり、Aタイプ盆栽業者の主催する競り市で転売しているようですが、このタイプの人は、相当の目利きでなければできないと思います。
私の場合は、Bタイプ盆栽業者に師事し技術を学んでおり、自分で盆栽を作ることを楽しんでおります。 苗木や仕立て中の盆樹を買い求め、実生や挿し木、取り木、接木などで素材を増やして、今では300鉢ほどになっていますが、師匠より、「そろそろいい盆栽も持て」とのアドバイスを受け、それなりの盆栽も揃ってきました。 現在は、三河黒松の実生5年生苗の10年20年先の姿を思い浮かべながら、頑張っております。
あとがき ストレスを解消する手段として、趣味を持つことは非常に良いことだと思います。 私もほかに、ゴルフや海釣りもやったりしていますが、毎週できるものではありません。 年間を通じて継続してできる趣味として、今後も続けていきたいと思います。 私の趣味は、一人で没頭することができることにより、仕事上のストレス解消には、もってこいであると自負しておりますが、最近は、数を増やしすぎて、逆にストレスを溜めてしまうようです。 また、ご同好の方がいらっしゃいましたら、ご一報ください。 趣味の情報交換や余剰株の交換など、趣味を楽しみましょう。
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