■高齢化による離職や担い手不足による建設労働者人口の大幅な減少に対応するため、国土交通省では建設産業の生産性向上をめざす「i-Construction」の取組を推進しています。
■国土交通省の方針を受け、静岡県は、平成28年度より労働者の減少を上回る生産性向上の実現と担い手の確保を目指した、ICT(情報通信技術)活用工事の試行を開始しました。
■全国でもいち早くICT活用工事の導入を開始した静岡県は、建設産業全体の生産性向上のためには、中小規模の工事、中小建設業者へ浸透させることが必須だとして、ICT活用の普及拡大に向けて平成30年度には「交通基盤部発注工事におけるICT活用工事の試行方針」が改正され、手引書となる「静岡県ICT活用工事運用ガイドライン」をとりまとめるとともに、ICT活用を前提に発注する新たな方式「ICT導入型」がスタートしました。
『交通基盤部発注工事におけるICT活用工事の試行方針の改定』 静岡県交通基盤部HP
http://www.pref.shizuoka.jp/kensetsu/ke-130/kensetsu-ict/ict-const.html
『静岡県ICT活用工事運用ガイドライン』 静岡県交通基盤部HP
http://www.pref.shizuoka.jp/kensetsu/ke-130/kensetsu-ict/icon-standards.html
■対象工事は、1千立方㍍以上の河床掘削工と除石工などで、具体的な対象範囲と実施内容は協議の上決めることとされています。
■この新方式は、工事実施までに要する社内外の協議時間が従来より短縮され、積算と実行予算額との乖離が少なくなるメリットがあり、建設現場におけるドローンを使った地形の3次元計測や重機の自動運転などのICT(情報通信技術)の普及拡大が期待されます。
■平成30年8月からは、交通基盤部発注工事におけるICT活用工事の試行方針に測量業務と設計業務が追加されるとともに、オンライン電子納品の本格的試行が開始されました。
■静岡県建設業協会では、ICT活用の取組を推進するため、官民共同の「ふじのくにi-Construction推進支援協議会」(事務局:静岡県交通基盤部建設技術企画課)の活動に参画しています。
当協議会は、静岡県内におけるICT活用工事の普及拡大に向けて、ICT(情報通信技術)や新技術の現場導入を推進し、建設現場における生産性向上を図ることを目的とし、国土交通省・静岡県をはじめ県内の市町、関係団体、関連企業にて構成されています。
『ふじのくにi‐Construction推進支援協議会』 静岡県交通基盤部HP
http://www.pref.shizuoka.jp/kensetsu/ke-130/kensetsu-ict/kyogikai.html
■ふじのくにi-Construction推進支援協議会は、平成30年10月に「新技術交流イベント2018in静岡」を開催しました。建設現場のニーズと企業の技術シーズのマッチングを図り、建設現場への最新技術の開発・導入による生産性向上につなげるイベントです。県内外33の企業・大学が38技術のブース出展やプレゼンテーションを行い、約380名が来場しました。
『新技術交流イベント2018in静岡 チラシ』 ふじのくにi-Construction推進支援協議会
『「新技術交流イベント2018in静岡」を開催しました』 静岡県交通基盤部HP
http://www.pref.shizuoka.jp/kensetsu/ke-130/documents/event30houkoku.pdf
■当コーナーでは今後もICT活用の取組をお伝えして参ります。