■今後、我が国の生産年齢人口の減少が予想される中、建設現場で働いている技能労働者の高齢化による急激な減少は深刻な問題であり、建設分野における生産性向上は避けて通れない課題です。
建設現場における生産性を向上させ、魅力ある建設業を目指すことを目的に、国土交通省は「i-Construction」の取組を推進しています。
■国土交通省の方針を受け静岡県は、i-Constructionの重点施策の一つである「ICT活用工事」の積極的な導入を図っています。
ICT活用工事とは、ドローン(無人航空機)や地上レーザースキャナーによる3次元測量、マシンコントロール技術等を導入した「ICT建設機械」による施工など、各施工のプロセスにおいてICTを活用する工事のことです。
『建設ICT』 静岡県交通基盤部HP
http://www.pref.shizuoka.jp/kensetsu/ke-130/calshp/index.html
『ICT活用工事』 静岡県交通基盤部HP
http://www.pref.shizuoka.jp/kensetsu/ke-130/kensetsu-ict/ict-const.html
■静岡県建設業協会では、ICT活用の取組を推進するため、国土交通省・静岡県をはじめ県内の市町、関係団体、関連企業にて構成された、官民共同の「ふじのくにi-Construction推進支援協議会(事務局:静岡県交通基盤部建設技術企画課)の活動に参画しています。
当協議会は、静岡県内におけるICT活用工事の普及拡大に向けて、ICT(情報通信技術)や新技術の現場導入の推進による、建設現場における生産性向上を図ることを目的として、現場の声の抽出、課題への対応策の検討、取組の推進等の活動を行っています。
『ふじのくにi-Construction推進支援協議会』 静岡県交通基盤部HP
http://www.pref.shizuoka.jp/kensetsu/ke-130/kensetsu-ict/kyogikai.html
■ふじのくにi-Construction推進支援協議会は、平成31年3月13日、静岡県建設技術監理センターにて「平成30年度第2回会合」を開催し、静岡県から、平成30年度ICT活用工事の実施状況や4月から導入する情報共有システム等の説明がありました。
平成30年度の静岡県のICT活用工事は、発注件数233件に対し前年度実績の2倍以上の51件が実施されました。
このうち平成30年度から導入したICT導入型(土工)が32件で、全体の約6割を占めました。
初めてICT活用工事を実施する施工者も前年度の19社から33社に増加し、2回目以降の実施となる施工者も増加しました。
静岡県は2019年度、更なる普及拡大を目指すとともに、公共工事の書類を電子データでやり取りする情報共有システムの導入や3次元点群データの活用などを進めていくとのことです。
■また、静岡県交通基盤部建設技術企画課は、現場のニーズを公表し、課題解決の可能な新技術の公募を行っています。
“担い手の不足、加速化するインフラの老朽化など、建設現場を取り巻く環境が深刻な課題に直面している中、これらの課題の解決に向けて、多様な産業の技術や民間のノウハウを活用するなど、現場ニーズに応じた優れた新技術を効果的に導入していくことが重要”として、県の機関や民間から収集した19の現場ニーズを公表し、その解決が可能な新技術を広く公募しています。
公募している19の現場ニーズは以下の通りです。
応募期間は、平成30年8月15日~2019年8月14日までです。
1.ICTを活用した施設点検・計測の支援 *各項目をクリックすると静岡県交通基盤部HPへリンクします
2.施工・維持管理の効率化
3.リサイクルの推進
1 | 浄水場における浄水工程において発生する土砂の有効利用(PDF:127KB) |
4.工事現場の安全確保
1 | 交通規制中の追突事故を減らす対策(PDF:158KB) |
2 | 除草時に飛び石が飛ばない除草機械に関する技術(PDF:158KB) |
3 | 重機が人やモノを感知して、警告、自動停止する技術(PDF:158KB) |
5.県産ものづくり技術の活用促進
1 | 静岡県産の新技術(PDF:131KB) |
『「社会ニーズを踏まえたテーマ設定型新技術」の公募(H30年8月15日~2019年8月14日まで)』
静岡県交通基盤部HP
http://www.pref.shizuoka.jp/kensetsu/ke-130/h30theme.html
■当コーナーでは今後もICT活用の取組をお伝えして参ります。