年間宿泊客数がV字回復を果たし、多くの観光客が訪れにぎわいを見せる熱海。中でもアカオ&ローズハーブガーデン内の庭園カフェCOEDA HOUSE(コエダ ハウス)は、2017年秋のオープン以来、木に囲まれた店内と海を目の前にしたテラス席やデッキで水平線一望の景色と季節の花を楽しむことができる「インスタ映え」スポットとして若い女性を中心に人気を集めています。

コエダハウス外観 木に囲まれた内観
コエダハウス外観。目の前には空が広がり絶景の海も 木に囲まれた内観。木の温もりや香りが伝わってくる

 設計を手掛けたのは日本を代表する建築家の隈研吾氏。建築工法は木材に鉄筋を通して樹脂で固定することで耐力を発揮する「拡張樹脂アンカー工法」を採用。そのため建物内に釘が見えないつくりとなっています。建物の構造を支える柱は樹齢800年のアラスカヒノキを1500本使用し、短いもので80cm、長いもので12mの小さな木が49層積み上がっています。
COEDA HOUSEは「集める」という意味を持つ“CO”と小さな枝(EDA)が集まって大きな木を表現していることから名づけられました。さらに、“COEDA” には「木の下に人々が集う」という意味も込められているそうです。

熱海タルトフロマージュ・橙 バラのアイスクリーム
熱海タルトフロマージュ・橙 バラのアイスクリーム

 店内では、世界的パティシエの藤井幸治氏プロデュースによる限定スイーツを楽しむことができます。「熱海タルトフロマージュ・橙」は熱海産の橙を使用し、ほのかに香る柑橘の風味とチーズの味わいが口の中に広がります。この他、店内ではアカオハーブ&ローズガーデンオリジナルのバラの花びら入りジャムをかけた新鮮ミルク100%アイスクリーム「バラのアイスクリーム」などのスイーツも味わえます。

 ホテルニューアカオのリゾート25万坪活用部部長の武茂生氏にお話しを伺いました。
取材に対応してくださった武氏  ローズガーデンはこれまで年齢層の高いお客様が中心でしたが、コエダハウスができたことによって若い方も来てくれるようになりました。当初は建築関連の方がよくお見えになりましたが、徐々に若いお客さまが訪れるようになってインスタグラムなどのSNSで広がり、コエダハウスやブランコを目当てに沢山の方が訪れています。来場者数もこれまでは年間約16万人でしたが、熱海が盛り上がっていることもあり、2018年は約1.5倍の24万人の方にご来場いただきました。今後は「どれだけのリピーターを増やすことができるのか」が重要だと考えております。ずっと同じものでは飽きられてしまいますので、施設内で新しいものを作ったり、植栽を変えたり、レストランやカフェのメニューを刷新したりするなど少しずつ新しくして、「毎年行きたくなる」ローズガーデンにしていきたいですね。
取材に対応してくださった武氏
SNSで話題のブランコ 取材当日

SNSで話題のブランコ。GWには1時間以上の行列ができたとか

取材当日は雨天にもかかわらず多くの観光客の方が訪れていました


 取材当日は雨天で、平日にもかかわらず多くの方が訪れていました。素晴らしい眺めを楽しみながらゆったりとした時間を過ごせるコエダハウスに一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

【アカオハーブ&ローズガーデン】
■開園時間…9:00~16:00(17:00閉門)
■休園日…12月と1月の毎週火曜日
■入園料(通常期)…大人1,000円 小人500円
建物前で記念撮影
取材を終えて建物前で記念撮影