■建設工事における監督・検査の効率化を図るため、国土交通省では、現場での立会に代えて、映像データ等を用いて発注者の事務所内でリアルタイムに確認する「遠隔臨場」の試行を拡大することとしています。
■全国でもいち早くICT活用工事の導入を開始し、ICT活用による生産性向上の取組を積極的に推進する静岡県においても、今年度、遠隔臨場の試行を開始しました。
■静岡県の発注工事おける遠隔臨場は、施工現場での受注者が用意するスマートフォンやタブレット等のモバイル端末と、発注事務所での発注者が保有するモバイル端末等で、ビデオ通話機能を用いて立会・段階確認を行うことを想定しています。したがって、遠隔臨場のための専用の機材やシステムを用意する必要がありません。
■対象工事は、特記仕様書が添付され、受注者が希望する場合に実施する試行として開始されましたが、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策として、対象を拡大し、特記仕様書が添付されていない工事においても、協議が可能となりました。
■実施に当たっては、施工計画書に使用する機器やサービスについて記載を行い、実施時には、遠隔臨場が行われた証拠として、通話履歴のキャプチャなどのいずれかの方法で記録することが必要となります。なお、記録は、通常の立会・段階確認と同様に写真にて行うこととされています。これらの運用方法について、県では、試行状況の現場の声を踏まえて、改善や標準化の検討をしていきたいとのことです。
■静岡県建設業協会では、ICT活用の取組を推進するため、官民共同の「ふじのくにi-Construction推進支援協議会」(事務局:静岡県交通基盤部建設技術企画課)の活動に参画しています。 当協議会は、静岡県内におけるICT活用工事の普及拡大に向けて、ICTや新技術の現場導入を推進し、建設現場における生産性向上を図ることを目的とし、国土交通省・静岡県をはじめ県内の市町、関係団体、関連企業にて構成されています。