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 「ヨンサン」


  小澤 靖彦 (三島土木建築(株) 三島協会)
 
子供と「ヨンサン」と
子供と「ヨンサン」と
 2、3年ほど前から、帰宅した後の暇な時間を利用しては少しずつ、「ヨンサン」と呼ばれる車の模型を作るようになりました。きっかけはある模型雑誌の記事を見たときからですが、プラモデルを作るような安易な気持ちではじめましたが、なかなか雑誌の作品のようには作れませんでした。
 この「ヨンサン」と呼ばれるミニカーは、縮尺が43分の1のためこのように呼ばれます。大きさが約10cm程度のサイズですから、コレクションするのにも場所をとらずにすみます。また、車種もかなりの種類が販売されています。レーシングカーが中心ですが、年代や出場したレース、カーナンバーなどでも分けられているため、1台の車でも数種類のバリエーションのキットが販売されることもあります。
 完成品のミニカーなどは玩具屋でも売られていますが、この組立キットは模型専門店でなければ手に入りません。しかし、「ヨンサン」のメーカーはイギリスやイタリヤの専門の小規模なメーカーが主で、いろいろなキットを少量生産するだけのメーカーが大多数です。そのため、タイミングを逃すと生産中止になってしまい、欲しいキットが手に入れられず悔しい思いをしたこともありました。
「ヨンサン」のキットの状態
「ヨンサン」のキットの状態
 「ヨンサン」の材質は、ホワイトメタルと呼ばれる金属やレジンという樹脂が主に使われています。これを鋳型に注入してボディーやシャシーが作られています。これらの材料は比較的やわらかいので、ナイフやヤスリで切ったり削ったりする加工が容易です。ホワイトメタルやレジンで出来たキットを、加工し形を整えて下地処理をして、塗装をして、デカール(カーナンバーやスポンサーマークなどのシール)を貼って出来上がったボディーやシャシーのパーツを組立、接着すれば「ヨンサン」の完成です。言葉にすれば単純な作業ですが、実際に手を動かしてみると、これがなかなか難しいものです。削りすぎたり、塗料がたれたりといろいろ失敗を重ねながらも、なんとか数台を完成させることが出来ました。
 何台か作ってみて、手間を掛ければ掛けただけ仕上がりが良くなってきたように思えます。暇な時間を利用して作っているので、あせらずじっくりと取り組み、いつかは雑誌の作品に負けないようなものを作ってみたいものです。
完成品