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新聞編集に学ぶ

広報部会が勉強会

講師の左近司さん
講師の左近司さん

 対象は、会員向けなのか、一般の人向けなのか。広報誌が本協会のホームページ内に移行して以来、そんな疑問がくすぶり続け、広報部会では幾度となく議論してきました。ともかく、「より多くの人に広報誌を読んでもらいたい」という願いを少しでもかなえようと、部会では本号の取材・編集を前に新聞編集のプロから手ほどきを受けました。原稿をまとめるうえでのポイントや写真の扱い、見出しのつけ方など、新聞の基本的な原則を教えてもらいました。さて、その勉強が生かされているかどうか…。

今回の広報講演会で教えてくださったのは、静岡新聞社編集局整理部副部長の左近司泰晴さんです。本協会からも広報部会委員に加えて、各地区協会から広報担当者が参加しました。左近司さんの講義は、「みなさん、これから配布する記事の材料を基にして、記者になったつもりで原稿を書いてください」と、出席者にとってはスタートから緊張を伴う予想外の展開になりました。

「もの・おり・が」は禁じ手

禁じ手

そんな中、自分の書いた記事と模範記事を比べながら、まず、ニュース(記事)は逆三角形の形で文章が構成されていることを知りました。一番知らせたいことを真っ先に、その次に知らせたいことを2番目に、という具合に書いていきます。 また、「…もの」「…おり」「…が」を使った文章表現は避けるように注意されました。こうした表現は、まったく意味がなかったり、文章の段落が必要以上に長くなったりして読みにくくなってしまうそうです。何よりも、文章表現に工夫がなくなり、表現方法が上達しないということです。一つの文章で同じ表現を繰り返さないことも上達のうえで大事です。

とはいえ、もっとも大切なのは「取材」だそうです。どれだけしっかりとした取材ができているかが、よい原稿が書けるポイントになると強調されました。
原稿作りに真剣な出席者
原稿作りに真剣な出席者

次に、実際の新聞のレイアウト用紙や大刷りを見ながら整理記者の仕事を説明してもらいました。まず、新聞の見出しのつけ方。7文字から10文字で言い切るのが大原則です。当然ながら、記事と同様に一番訴えたいことを主見出しに持ってきます。記事がよくなければ見出しもとりにくいということでしょう。

よい取材がよい原稿に

話を聞く広報部会委員ら
話を聞く広報部会委員ら

一方で、文章ばかりでは読みにくいために、写真や箱モノ(囲み記事)などを効果的にレイアウトする。同じ段数の見出しを横並びにしないで、段違いにするように割り付けていく(ハラキリの防止)、見出しの表現がダブらないように気をつける−などの注意点も挙げてくれました。

さらに、本協会の広報誌を見てもらったところ、「風景の写真には人物を入れたい」「見出しは簡潔に言い切る」「一般の読者を考えれば用語解説も必要」などのアドバイスをしていただきました。「この勉強会を契機に、広報誌の内容に一層の磨きをかけたい」と、石井源一広報部会委員長の目が一段と輝いていました。

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