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ちょっと紹介

「深海釣りの魅力」

加藤和善 (かとう かずよし)さん ((株)中村組)

 

窓越しにはキラキラ光る湖面が。水辺の近くで育ち、浜名湖内での釣りをして主としていましたが、その後外海での釣りを始め、近海での釣りが、離島での釣りをするまでになった。石垣島、小笠原諸島(父島)、豆南諸島(スミス、ベヨネーズ)、青ケ島、八丈島、伊豆七島と、30kgを超える大型魚(カンパチ、モロコ、マグロ)を釣り、それ以上の大型魚を求め釣行を重ねた。

加藤和善さん

加藤和善さん

さて、毎回わくわくして出掛ける深海釣り(海底まで300m〜700m)キンメダイ釣りを紹介します。深海釣りは船頭を釣れと言いわれている。長い経験と熟知したポイント、そして、操船技術が必要だからである。私の利用している船宿の船頭はまさしくこの条件にあてはまる船頭だと思う。

まず、出港時間に合わせ釣宿へ。そして沖合いに向けてベッドで仮眠。日の出前にポイントに着き、合羽を着込み船外へ。相変わらず荒れている海だ。舳(ミヨシ・船首)では、波しぶきをかぶりながら、竿をキーパーに固定、仕掛けを道糸に継ぎ準備完了。船頭が風向き、潮の流れ、魚探(魚群探知機)そして、長い間に培った知識、経験によって投入の指示がされ、舳より投入開始となる。この釣りは、一般の船釣りと違って海底まで大変深いために、片舷釣り(片方のみ)となる。

船上より

船上より

舳より順次投入をして、船を後退しながら、仕掛け(全長45m)を扇状に分散させて、絡ませないように操船。投入より着底まで数分。水深、海流でも違うが、300m〜700mの海底に仕掛けをいれる。竿先には常に気を配って投入より着底確認。浮いた、上針に食った、下針に食った、竿先に当りとして現れる。竿先からの当たり(情報)をいかに判断して糸を巻く、送る、そのままで。それが釣果に現れる。

片舷釣り

片舷釣り

第1・2投目については、落下途中で当たりが出ることも。キンメダイは、夜間餌を求めて海面近くまで、そして日の出前くらいになると落下途中で当たりが出ることも。キンメダイは、夜間餌を求めて海面近くまで、そして日の出前くらいになると海底に戻る。食い気があれば、仕掛けの落下を止め(ガッガッガッ)と、竿先に当たりが出る。こんなときは、30本の針にキンメダイが鈴生り。ドラックをきかせてゆっくり巻きあげる。仕掛けの巻上げまでに、10分程度かかる。(海況によって違う)、仕掛けの上部ラインを船内に取り込むが、海流、波、キンメダイの重量で相当重い。その後、第2投、3投と仕掛を投入、取り込みの繰り返しで6時間程だ。

時折り見られる豊な自然の光景が・・・(イルカの群、シャチ、海亀、波間に漂っているマンボウの姿)仕掛を既定の投入で終了したら、帰港の準備。船首を北に向けて、5時間から6時間掛けて帰港。海荒れで、8時間も掛かった時もある。帰港後、漁のある時はご近所、知人にお裾分け。又よき仲間を招いてキンメダイの食事会と、深海釣りを楽しんでいます。

洋上より日の出

洋上より日の出