事業計画
令和8年度県協会の体制
【1】基本テーマ
建設業における新4K(給料・休暇・希望・カッコいい)の実現と地域課題の解決に向き合うことにより人々から選ばれる産業への転換を目指し、基本テーマに「『誇り』と『やりがい』のある建設産業の魅力のアピール!(地域社会の持続的発展と共に)」を掲げ、具体的な事業計画を定める。
『誇り』と『やりがい』のある建設産業の魅力のアピール!
(地域社会の持続的発展と共に)
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【2】事業計画
- 公共事業予算の持続的・安定的な確保
(1)積極的な施策提案
静岡県交通基盤部は、県民生活の土台となるインフラのあり方を示す『静岡県インフラビジョン』と建設産業の将来像、目指す姿とそれを実現するための行動計画として『静岡県建設産業ビジョン』の見直しを行っている。しかし、これらの中では基本的な考え方の提示に留まり、具体的な事業については道路や河川などの分野別の計画に委ねられている。
そこで、我々としても地域の持続的な発展のため、人口減少社会を迎え土地利用の観点から「コンパクト&ネットワークのまちづくり」や「空家や遊休地の活用」、「森林を含めた里山・中山間地エリアの適切な管理」などを、地球温暖化による気候変動への対策の観点から地域の抱える課題に対し施策提案を行う。
(2)静岡県建設産業団体連合会との連携の強化
昨年12月に第三次担い手3法が全面施行されたことから、発注者に標準労務費の運用が、受注者には見積書への労務費や材料費の明示などサプライチェーン全体として従来の商習慣からの転換が求められている。一方で、採石や生コン、アスファルト合材などは近年の出荷量の減少から供給体制の維持が困難な状況になりつつある。
このため、静岡県建設産業団体連合会との緊密な連携の下に適切な改善策を検討し、発注者等に対し協力を要請する。
- 戦略的な広報による情報発信
建設業の魅力発信や理解促進のため、総務・広報委員会を中心として、県協会の事業活動や会員企業が行う社会貢献活動、労務委員会女性部会「お茶こまち」の活動等について、広報誌「けんせつ静岡」や当協会ホームページ等により積極的かつ適時適切に情報発信を行う。
また、国土交通省からの要請に基づく災害対応については、我々建設業協会は、TEC-FORCE PARTNER(テックフォースパートナー)と位置付けられたところであるが、災害応急活動の状況等が広く報道され、多くの方に地域建設業の社会的役割が認識されるよう、引き続き建設災害応急支援隊「C-DEST」についても、報道機関への効果的な写真の提供など、行政と連携した広報体制の強化に努める。
- 産学官の連携による担い手の確保・育成の強化
「建設業」「情報サービス業」「運輸・倉庫業」が人手不足3業種とされているが、人口減少が本格化する中、あらゆる分野で人手不足が生じている。このため、高齢者と女性、外国人材の活用の他、ICT関係など専門の異なる分野などからの幅広い人材獲得が必要である。女性に関しては特に女性活躍が進む業界が発展すると言われている。人材活用では、豊富な経験や知識を有する熟練の技術者・技能者が活躍を続けられる環境整備が重要である。
一方で、少子化による専門系高等学校の土木・建築学科の定員縮小や進学率の高まり、異業種への転出などにより、我々建設業協会会員企業における高卒人材の確保は予定の4割程度と苦戦している。また、入職後数年での転職者も多く、人材の定着にも課題を抱えている。
しかし、これは我々建設企業だけではなく、行政においても国土交通省では技術系職員の新規採用が2年連続で定員割れ、静岡県交通基盤部は採用定員の確保はされているものの大量の離職者が発生している状況にあり、人材の確保・育成は建設産業に関係する行政や高校、大学も含めた共通の課題でもある。
このため、土木・建築を専門分野としてしっかり学び、それを社会に役立てる人材確保・育成の幹となる部分を産官学が連携して構築する必要があることから、労務委員会を中心に、行政関係機関と連携し各種事業に取組んでいきたい。
(1)大学との連携
南海トラフ地震と形態(発生のメカニズム)が近いとされる東日本大震災の被災地に立地し、震災対策から復旧・復興までの豊富な知識や経験を有する東北大学災害科学国際研究所と連携し、震災対応力の強化を図る。
また、静岡大学未来の社会インフラデザイン研究所と連携し、人口減少や地球温暖化を踏まえたインフラ整備について施策提案をする。
さらに、県内で土木・建築系の学科や学生を有する静岡理工科大学や、常葉大学、東海大学等と地域が抱える社会課題を共有し解決策を模索したい。
(2)高等学校等との連携
高等学校の無償化により私立高校への志向が高まり、公立、特に専門系高校の定員確保が今後益々困難になることが予想される。このため、高校教諭等との意見交換によるニーズの把握や高校生のインターンシップ受け入れなど専門系高等学校との連携を強化するとともに、小中学生を対象とした親子現場見学会や出前授業の開催などにより幅広い世代に対して建設業の理解促進に努める。また、土木・建築系の学科の維持、定員確保に向けた要望活動を行う。
- 災害対応力の強化
建設業は、災害への事前の備えとして被害を抑制させる施設整備を行う他、災害発生時には、施設の応急復旧から復興を担うが、地域の建設会社が災害時にも健全に機能することは復興期における地域社会・経済そのものを支えることにも繋がる。このように、災害前から復興まで地域に寄り添う地域の建設企業が常に健全で活躍できる体制を整えておくことが、地域社会にとって極めて重要である。
(1)事前防災事業の推進
熊本地震や能登半島地震などにおいては災害による直接の犠牲者より、避難生活が長期に及ぶことによる災害関連死の方が多くなっている。災害発生は避けられないものの、出来る限り被害を小規模に止めるためには、日常の適切な維持管理を行うと共に、施設の強靭化が重要である。
このため、国、県及び関係機関との意見交換等において、防潮堤や河川堤防の整備、命の道を形成する道路ネットワーク整備等、事前防災に資する社会基盤整備、維持浚渫や雑木処理など適切な維持管理の重要性を訴えていく。
(2)災害時の対応力の強化
近年の自然災害の激甚化・頻発化や南海トラフ巨大地震発生のひっ迫性が増す中で、建設業団体・会員企業が、災害発生時に「地域の守り手」としての力が十分に発揮できる体制の整備に努める。
自然災害時の応急復旧作業と豚熱等に対する防疫業務が迅速かつ適切に実施できるよう、環境・災害対策委員会を中心に、災害現場で働く労働者の補償を充実させ、復旧活動の対象を市民の暮らしの復旧にも広げるなど災害協定の改定を進めるとともに、総合防災訓練などの各種訓練等に積極的に取り組む。また、各企業における事業継続計画(BCP)の充実に向けた支援を行う。
(3)建設発生土対策の推進
熱海の土石流災害に端を発した建設発生土の処分問題は、県盛土条例と盛土規制法の施行により法的な取扱いについては一応の整理が行われた。建設発生土に関する官民による「みらいの県土研究会」によれば、東部・中部・西部でそれぞれ地域の実情に応じた取組が進みつつある。しかし、依然として、建設発生土の処分場不足や受入れ価格高止まりなどが続いている。
このため、環境・災害対策委員会において、引き続き「みらいの県土研究会」に参画し、現場発生土の再利用の促進や官民連携型ストックヤードの整備等の各地域の実情に合った対応策の検討を進める。
- 生産性の向上
(1)働き方改革の推進
令和7年6月から施行された改正労働安全衛生規則による熱中症対策に適切に対応すると共に、引き続き週休二日工事を推進するため全ての土曜日を一斉に休工する「ふじ丸デー」を基本とするが、長期・連続など休暇の質にも留意して実施する。
週休二日工事が推進できるよう、発注者に対して、施工時期の平準化、週休二日制に見合った適切な設計労務単価、工期の設定等について更なる充実を求めるとともに、民間工事における推進のための環境整備を訴えていく。
また、事故のない安全な現場を目指し、建設業労働災害防止協会静岡県支部との連携を強化し、安全教育や事故防止に係る啓発を行う。
(2)建設 DX の推進
建設業従事者の減少に対応した現場の省力化と建設現場環境の整備による担い手の確保・育成を目指し、ICTの活用やDXの普及促進による生産性の向上を進める。ICT施工の拡大及びBIM/CIMの活用推進に向けては、発注者と連携し、必要な知識の共有、人材の育成、積算への適切な反映や助成制度の拡充等の環境整備に努める。また、公共工事における提出書類の電子化及び簡素化についても、発注者と連携して検討を進める。
(3)建設キャリアアップシステム(CCUS)の普及促進
技能者の処遇改善等に資する建設キャリアアップシステムは、事業者登録は進んできたが、現場への活用は進んでいない。このため、全建主催の「地域CCUS推進委員会」や国土交通省主催の連絡会議等に参加し、現場運用に必要な情報の収集と共有を行う。また、会員アンケート等により課題の把握・分析を行い、システムが円滑に運用きるよう、発注者に対し支援措置等について提言・要望を行う。
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