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時評  
 過日、山本孝二前気象庁長官の「地球環境問題と地震火山対策」という講演
を聴く機会を得た。
 地球環境が問題となり、1997年12月に京都議定書が採択された。削減対象は
二酸化炭素など6種類の温室効果ガスである。1990年を基準年次とし、2008年
から2012年までに各国の削減目標値を先進国全体として5%、日本は6%、米国は
7%、欧州連合は8%などとなっている。
「安全」と「安心」
 ただし、日本や欧州各国は批准したものの、全排出量の4分の1を占める米国
が離脱。発効には55カ国以上の批准と、批准した先進国の排出量が先進国全体
の55%以上を超えなければならないため、いまだに発効されていない。ロシア
が批准されれば、ようやく発効される見通しだ。このまま地球温暖化が進むと
今後100年で、気温は1.4度から5.8度上昇する可能性がある。海水面は9cmから
88cm上昇し、台風等の最大風速、降水強度が強まると言われている。
 このような気候変動が我国に及ぼす影響は、例えば日本沿岸の砂浜は、海面
が30cm上昇すると57%、1mでは90%がなくなってしまう。また、降水量の増大に
伴う洪水、土砂災害の増幅、気温上昇による熱波、都市化に伴うヒートアイラ
ンド効果の増幅、農水産業への影響等、国民の生命にかかわる問題が山積して
いる。「安全」、「安心」は豊な社会を創りあげるためには絶対必要条件であり、
国家の基盤であらなければならない。
 現在上映されている、自然災害の恐怖を描いた米国映画「デイ・アフター・
トゥマロー」は、異常気象が発生し氷河期へ向かってゆくというストーリー。
これが荒唐無稽な物語といえないところが怖いところである。
 いざ災害が発生すれば、あたりまえの事ながら多数の被災者とその災害復旧
のために莫大な税金が投入される。自然災害はその未然防止をいかに図ってい
くかが重要である。
 「国家百年の計」・「備えあれば憂いなし」である。
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