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倉島所長

中村委員
中村委員

浜名湖花博(2004年4月〜10月)終了後、無料の公園として整備され、2005年6月に花緑を気軽に楽しんでもらえる都市公園「浜名湖ガーデンパーク」が開園した。

花博の意志を継ぎながらも、新しいスタイルの公園づくりを進める倉島所長に公園の魅力について聞きました。(インタビューアーは、県建設業協会広報部会の中村一壽委員、浜松建設業協会情報委員会の吉田國豊副委員長)


中村 浜名湖ガーデンパークは開園以来大変にぎわっておられるようですね

倉島 花博の後を受けて6月5日に県の7番目の都市公園としてオープンしました。花博に比べますと華やかさとサービスの点ではどうしても落ちますし、本当にお客さんが来てくれるかどうか心配でした。しかし、開園してみると、大変順調で、11月20日に58万人の来場者数を数えました。展望塔は有料施設ですが11月18日に10万人を超えました。当初1年間で22万人を見込んでいたものですから、開園後約6ヶ月で60万人近い来場者を数えたということに感謝しています。


全景
全景

中村 公園の魅力から伺います。

倉島 ガーデンパークの魅力は、「開放感」と「ゆったり感」です。 
どなたでも花や植物をゆったりとご覧いただけるよう十分に配慮してありますし、そのことが最大の魅力でもあります。
例えば、園内の勾配率4%以下や8m幅の園路を確保するなどユニバーサルデザインを施してあります。

2つ目の魅力は、花や植物をご覧いただく以外にもいろいろな楽しみ方ができることです。
夏場は水遊び場があり、子供たちを安心して遊ばせることができますし、土日曜日にはフラワーアレンジメント、草笛教室などの体験もできます。
このほか、ウォーキング、緑地広場ではサッカーやキャッチボールなどの軽スポーツ、屋外ステージでは音楽コンサートや演奏会、園内では野鳥などの自然観察なども楽しめます。


中村 公園の目的は何にありますか。

倉島 最大の目的は、花や植物がいっぱいある「真に心豊かな暮らしづくり」を築きましょうということにあります。
今日の社会は、パソコンなどの情報機器の普及により、情報の入手が容易くなったという利点がありますが、人と人との会話、コミュニケーションが少なくなり、家庭や職場などにおいてストレスを感ずることが多くなってきています。
花や植物には、こうしたストレスを解消し、人に「癒し」「安らぎ」「潤い」などを与えてくれる不思議な魅力があります。
当公園は、社会や家庭において花や植物を普及させることにより「真に心豊かな暮らしづくり」を提案の場であります。

もう一つの目的は花卉産業や観光産業などの地域振興です。
この浜名湖周辺地域には魅力的な観光資源が多いのですが、なかなか誘客にはつながっていないのが現状です。
ところが、愛知万博閉幕後の最近、当公園に大型バスで中京圏からのお客さんが多く訪れるようになりました。例えば、名古屋の旅行会社が企画した日帰りツアーでは、うなぎパイファクトリー、ガーデンパーク、三ケ日みかん狩り、鳳来寺の紅葉に立ち寄るコースで、20日間で4千人の送客がありました。
この地域の魅力を発信できますし、立ち寄り買物など消費することで経済波及の効果をもたらすことができます。


水の庭 モネの家と花の庭
水の庭 モネの家と花の庭

中村 ガーデンパークの見どころを教えてください。

倉島 まずは一番の人気が「モネの庭」です。
モネの庭を名乗る以上は本場のフランス・ジヴェルニーの庭と同じレベルの花、植物を維持するように心掛けております。
花博終了後、花や植物が一段と根付き、花びらや葉のボリューム感も出て、よりモネの絵画のような世界を味わうことができます。
お客さんからは無料でもいいのですかと、聞かれるほどです。

そのほか浜名湖や遠州灘を一望できる展望搭、植物の宝庫と言われている百華園、国際庭園のドイツ、オーストリアのバラ園、タイ、ネパールの建築物など日常にない魅力を十分に感じとっていただけると思います。

また、当公園は、県営となっておりますが、県民の皆さんと協働で公園を育てていくという点に特徴があります。
具体的には車椅子の貸出、案内、植栽管理、体験教室、ふれあい花壇などの運営業務を、約1300人のボランティアの皆さんと共に協働でおこなっております。
ふれあい花壇では、個人、団体、企業、学校の方がオーナーとなり、1年間植栽、除草等の維持管理を実践していただいております。


ふれあい花壇
ふれあい花壇

中村 今後の新しい取り組みがあれば教えてください。

倉島 花の新品種をセレクション方式で選ぶ「ジャパンフラワーセレクション」を18年の春から毎年行うこととなっております。
花卉産業の振興を目的とし、(財)日本花普及センターが主催し、県がバックアップするものであり、四季折々のすばらしい花壇をご覧いただくことができます。

中村 今後の課題などがあれば一言お願いします。

倉島 お客さんから要望の強い食事など提供や東西水路への船の運航など検討したいですね。
今後とも、「浜名湖畔の人生のオアシス」であります浜名湖ガーデンパークにお立ち寄りただき、花や植物を通して「癒し」、「安らぎ」、「潤い」感を味わいながら、心身をリフレッシュしていただければ幸いと思います。

中村 ありがとうございました。

富士スピードウェイ株式会社

〒431-1207 静岡県浜松市村櫛町5475-1
TEL: 053-488-1500 FAX: 053-488-0009
http://www.pref.shizuoka.jp/hg-park/

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