葵タワー完成
平成22年4月、政令指定都市「静岡市」の玄関口である静岡駅北口に新しいランドマーク「葵タワー」が誕生しました。構造・規模はS造、一部SRC造及びRC造の制震構造で、地下2階地上25階建て。
地下1階から地上2階までの低層部には店舗を配し、呉服町通りや両替町通りとの調和がとれた商業空間を整備し、6階から23階までは様々なワークスタイルに柔軟に対応するオフィス空間を整備。24階・25階には、富士山や駿河湾を見渡せる眺望を備えたレストラン・宴会場を整備している。
そんな静岡駅前及び中心市街地としての都市機能を複合的に備えた「葵タワー」の3階に「静岡市美術館」がいよいよ開館される。
静岡市美術館事業の目的と概要
静岡市美術館事業は、多様な美術表現を広く市民に公開し、静岡市の特色ある美術文化の創造と発信を行うとともに、美術文化の交流を促進し、市民の知識と教養の向上を図ることを目的としている。
特定の収蔵品を持たず、ジャンルにとらわれない展覧会を開催していく活動を中心に、ワークショップルームなどを活用した教育普及活動や静岡ゆかりの作品、作家などの調査研究活動に力を入れ、また、駅前立地という環境を生かし、中心市街地の活性化にも寄与できるよう、周辺諸施設との連携企画も積極的に視野に入れ活動の幅を広げていくとのこと。
展示室
美術館のセールスポイント
エントランスホールは開口を大きく取るとともに、天井高さが6mあるため、明るく広々とした空間を形成しています。今まで美術、芸術に縁が薄かった方も、ちょっとした待ち合わせ場所として活用して頂けたらと期待している。
また、展示室は1100㎡、天井高さは最高で4.2mもあり、大物の多い現代美術作品の展示も可能です。
さらに、作品の展示環境、保存環境、搬入動線、セキュリティーの面においても最高峰の整備をしているため、国の指定文化財の展示も可能となっている。
なお、多目的室、ワークショップ室では様々な講演会や講習会などを開催し、「しずおか文化」の発信拠点としていきたいとのこと。
エントランスホール
開館記念展のご案内
新美術館の供用開始は、本年5月1日で、当日は完成式典が行われ、その後、以下の様な開館記念展が予定されている。なお、供用開始後、開館記念展の開催までは、展示室の室内空気環境を整える期間となっているが、この期間中も開館記念展に向けて様々なプレイベントを開催する予定ですので乞うご期待。
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会 期 |
展覧会名 |
概 要 |
| 1 |
平成22年10月~11月 |
ポーラ美術館コレクション展 |
静岡市発祥の企業、ポーラグループが所蔵する西洋絵画の珠玉の名品約70点を展示。モネやルノワールなどの印象派やピカソをはじめ、ユトリロ、藤田嗣治、シャガールなどエコール・ド・パリの作家まで、人気の高い巨匠たちの作品を一堂に紹介。 |
| 2 |
平成22年12月 ~ 平成23年1月 |
家康と慶喜展 (仮称) |
徳川家康公と慶喜公という、静岡市民に馴染み深い二人をとりあげ、それぞれゆかりの武具や屏風絵などの美術作品約150点を展示することで、その事績を顕彰する。近世初頭と幕末明治という二つ時代を一つの空間で見せる試みは、数ある徳川家関連展の中でも、静岡ならではの試みとなる。 |
| 3 |
平成23年2月~3月 |
棟方志功展 (仮称) |
日本を代表する木版画家、棟方志功氏没後35周年の大規模な回顧展。日本各地を写生して描いた「海道シリーズ」や、仏教と女性をモチーフにした代表作など、従来の版画のイメージを超える大型作品を展示。また肉筆画、油絵、友禅、書、屏風絵、皿等、旺盛で多岐にわたる画業を紹介する。当市出身の工芸家・芹沢銈介氏ともゆかりの深い、民芸運動との関わりも紹介する。 |