事業計画
令和5年度県協会の体制
【1】基本テーマ
建設業における新4K(給料・休暇・希望・きれい)の実現と夢や誇りの持てる魅力ある産業への転換を目指し、基本テーマに「夢や誇りのもてる魅力ある産業への転換に向けて」※を掲げ、具体的な事業計画を定める。
※「静岡県建設産業ビジョン2019」の目標
夢や誇りのもてる魅力ある産業への転換に向けて
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【2】事業計画
- 公共事業予算の持続的・安定的な確保とその円滑な施工
(1)公共工事の円滑な施工
国は、21年度の補正予算において、「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」に1兆2539億円を計上し、22年度当初予算においても、6兆575億円の公共事業費を確保した。この公共事業を円滑に施工することが、防災・減災、国土強靭化の推進、コロナ禍からの地域経済の早期回復のためにも必要不可欠であり、同時に、来年度以降の公共事業予算の確保のためにも重要である。
また、総合評価落札方式における賃上げ企業の加点措置や県条例等による盛土規制強化への対応など、公共工事を取り巻く新たな課題が顕在化している。
このため、アンケート調査等により状況を的確に把握するとともに、発注者とタイムリーな意見交換により課題の解決を図り、公共工事の円滑な施工の確保に取り組む。
(2)公共工事の安定的・持続的な確保
地域の社会資本整備・維持管理、災害対応を担う建設業団体・会員企業が、その社会的使命を果たしていくために必要な健全で安定した経営を継続できるよう、公共事業予算の持続的・安定的な確保に努める。
全国建設業協会(以下、全建とする。)並びに東海四県ブロック(愛知・三重・岐阜県)の各建設業協会と連携し、あらゆる機会をとらえて、行政・関係機関に要望・提案を行う。
(3)事前防災事業の推進
「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」が実施されているが、昨年の熱海災害等頻発化・激甚化している豪雨災害や発生確率が高まっている南海トラフ巨大地震の被害想定等を踏まえると、地域の皆様の生命と財産を守り、安心して暮らせるための基盤整備は十分とは言えない。
このため、国、県及び関係機関との意見交換等において、防潮堤や河川堤防の整備、命の道を形成する道路ネットワーク整備等、事前防災に資する社会基盤整備の重要性を訴えていく。
- 働き方改革の推進
(1)時間外労働上限規制への対応・週休二日工事の推進
令和6年4月から適用される時間外労働の罰則付き上限規制に適切に対応するため、週休二日工事を推進する。昨年から発注者と連携し、毎月第2土曜日を一斉休工する「ふじ丸デー」を実施しているが、令和4年度は、休工日を月に2回に拡大して実施する。
週休二日工事が推進できるよう、発注者に対して、施工時期の平準化、週休二日制に見合った適切な設計労務単価、工期の設定等について更なる充実を求めるとともに、民間工事における推進のための環境整備を訴えていく。また、各企業において、上限規制に遅れることなく必要な体制整備が行われるよう、研修会の実施や情報の提供を行う。
(2)建設キャリアアップシステム(CCUS)の普及促進
技能者の処遇改善や技能研鑽に資する建設キャリアアップシステムについて、全建主催の「地域CCUS推進委員会」や国土交通省主催の連絡会議等を通して情報の収集や推進策の検討を行う。
また、国や県が行うCCUS活用工事の試行が本格化することから、システムの登録や運用が円滑にきるよう、会員企業における取組状況の情報収集を行い、発注者に対し支援措置等について提言・要望を行う。
(3)生産性向上の推進
建設業従事者の減少に対応した現場の省力化と建設現場環境の整備による担い手の確保・育成を目指し、ICTを活用した工事の導入等を進める。ICT活用工事の導入に向けては、発注者と連携し、人材の育成、ICT建機の導入支援策等の環境整備に努める。また、公共工事における提出書類の簡素化について、発注者と連携して検討を進める。
- 担い手の確保・育成の推進
(1)若者の入職促進・離職防止対策の推進
建設企業における喫緊の課題である担い手の確保・育成に向け、労務委員会を中心に、行政・関係機関と連携し各種事業に取組む。
若者の入職促進・離職防止について、「静岡どぼくらぶ若手交流会」や「静岡どぼくらぶバーチャルJOBフェア」等を県と連携して実施するとともに、静岡県建設産業担い手確保・育成対策支援コンソーシアムにおける「出前講座・現場見学会」の実施、地区協会及び会員企業による親子現場見学会やインターンシップの受入などの事業を推進する。
(2)女性の定着促進に向けた環境整備
建設業界への女性の入職・定着促進に向け、女性が活躍できる環境整備を進める。女性技術者のネットワークを形成する「女性部会」の設置などを通じて、女性が入職しやすく、長く勤務するための対策を検討する。
- 災害対応力の強化
近年の自然災害の激甚化・頻発化や南海トラフ巨大地震発生のひっ迫性が増す中で、建設業団体・会員企業が、災害発生時に「地域の守り手」としての力が十分に発揮できる体制の整備に努める。
自然災害時の応急復旧作業と豚熱等に対する防疫業務が迅速かつ確実に実施できるよう、環境・災害対策委員会を中心に災害補償の拡充等災害協定の改定や各種訓練に積極的に取り組むとともに、事業継続計画(BCP)の作成・改善を推進する。
- 戦略的広報・災害応急活動時等の情報発信
県協会の事業活動や会員企業が行う社会貢献活動等について、ホームページ等により積極的かつタイムリーに情報発信を行う。総務・広報委員会において広報誌「けんせつ静岡」を発行し、建設産業の魅力を広くアピールしていく。
また、災害応急活動の状況等が広く報道され、多くの方に地域建設業の社会的役割を理解されるよう、行政と連携して広報の仕組を構築し、情報発信に努める。
- 新型コロナウイルス感染拡大に対する万全な対応
工事現場等において感染が発生しないよう、引き続き「3つの密」対策等万全な感染防止対策を講じるとともに、感染拡大による建設工事への影響を注視しながら、必要に応じて発注者に所要の対応を要望していく。また、協会の様々な活動について、創意工夫により従来の活動と同等の効果が発揮できるよう努める。
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