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JR三島駅南口に新たなにぎわいを創出するランドマークの整備が進んでいる。第一種市街地再開発事業と事業用定期借地事業を合わせた事業区域内に、高さ約90mの地上24階建てタワーマンションをはじめとする6棟の建物が誕生する予定だ。駅前の商業集積地として都市機能を更新するとともに、健康・医療をまちづくりの中心に据えた新たな都市モデル「スマートウエルネスシティ」の拠点を設ける。市街地再開発事業組合の事務局を担うミサワホームまちづくり事業本部の岩永憲和企画開発2課長、施工を担当する東急・小野・山本建設工事共同企業体の大島浩之統括所長にまちの将来像や整備状況を聞いた。
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| ミサワホームまちづくり事業本部 開発事業部企画開発2課 | 岩永憲和課長 大河陸希氏 | |
| 東急・小野・山本建設工事共同企業体 | 大島浩之統括所長 櫻井陽祐主任 水口賢人技術員 | |
| 静岡県建設業協会総務・広報委員会 | 三尾祐一委員長 佐野竜司委員 | |
| 三島建設業協会広報委員会 | 鈴木光人委員 | |
■事業概要■(変更される可能性があります)
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【A地区】敷地面積 約10,100m² |
【B地区】敷地面積 約2,680m² |
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※配置計画(変更される可能性があります)
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ミサワホームの |
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東急建設の |
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三尾祐一委員長 |
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佐野竜司委員 |
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鈴木光人委員 |
三島駅前にはどのような課題があったのでしょうか
三島駅南口東街区は、JR・伊豆箱根鉄道三島駅の広域交通結節点に隣接し、地域産業の発展に寄与してきたエリアとなっています。一方で、駅に近接した好立地にもかかわらず都市機能の更新が進まず、北側には広大な低未利用地があり、南側には細分化された敷地に老朽化した建物が密集するなど防災面の課題も抱えていました。
三島市では、三島駅南口の整備を通じて人々が集い、にぎわいが創出され、市民生活や文化の質が向上することを目指し、駅周辺のまちづくりの方向性を示す「三島駅周辺グランドデザイン」を2011年度に策定しました。この中で三島駅南口東街区は、「スマートウエルネスシティ」のフロントとして広域健康医療拠点の整備地区に位置付けられています。グランドデザインの策定後、三島駅南口東街区の整備手法の検討などを経て、三島市は2017年に再開発事業の事業協力者を決める公募型プロポーザルを開始し、ミサワホームを代表企業とする「アスマチ三島プロジェクト共同企業体」が最優秀提案者に選ばれました。
事業協力協定の締結後、都市計画決定、市街地再開発組合の本組合設立、権利変換計画認可などの手続きを進め、2024年2月に第一種市街地再開発事業の工事に着手しました。
事業概要を聞かせてください
東街区東側のA地区敷地約10,100m²の区域は、第一種市街地再開発事業として市街地再開発組合が事業主体となり、商業施設、医療施設、住宅、駐車場などを整備します。三島駅側のB地区敷地約2,680m²の区域は、事業用定期借地事業として三島市がミサワホームに土地を貸し付け、ミサワホームが事業主体として商業施設、ホテルなどを配置する計画となっています。
市街地再開発事業では、街区中央北側に住宅や商業、医療機能を備えた高層タワーのA棟(24階建て)、道路に面した南側に商業やオフィス機能などを配置したB棟(6階建て)と、住宅・商業機能のD棟(10階建て)、東側には立体駐車場となるC棟(7階建て)の4棟を建設します。定期借地事業では、観光、商業機能を持たせたE棟(2階建て)、ホテルや商業機能を盛り込んだF棟(11階建て)の2棟を予定しています。市街地再開発事業の完成は2027年2月ごろの計画です。定期借地事業は、これからの整備となりますが、2026年11月ごろの着工、2029年2月ごろの完成を見込んでいます。
市街地再開発事業の事業協力者「アスマチ三島プロジェクト共同企業体」は、代表者のミサワホームの他にミサワホーム静岡、東レ建設、野村不動産、三菱地所レジデンスが参加しています。設計・監理者はアール・アイ・エー、施工者は東急建設、小野建設、山本建設で構成する建設工事共同企業体です。また定期借地事業の設計・監理者はアール・アイ・エー、施工者はこれから契約予定となっています。
どのようなまちづくりを目指しているのでしょうか
三島市は、市単独では人口約11万人の規模ですが、周辺の長泉町、裾野市、清水町、沼津市などを含めると50万人を超える商圏となり、静岡県東部の玄関口として今後も発展が見込まれるエリアであると考えています。公募型プロポーザルでは、駅前商業集積地としての都市機能を更新するとともに、市が定めたグランドデザインに基づき医療や健康を軸としたまちづくりを提案させてもらいました。定住、医療、子育て支援、予防医療、健康増進の充実を図る他、このエリアだけがにぎわうのではなく、ここに集まる人を市中に送り出す増幅装置やポンプのような役割を果たすことを目指しています。
市街地再開発事業のA棟4階は、順天堂大学病院が運営する医療フロアとなる計画です。住民が健康で、元気に、幸せに暮らせる新しい都市モデル「スマートウエルネスシティ」の核機能として、高機能健診センターやクリニックなどの開設が予定されています。駅前で高度な医療サービスを提供することで、「『健幸』都市みしま」の実現を目指していきます。定住機能の導入では、A棟の5階~24階、D棟の3階~10階に分譲住宅を配置します。2LDKから4LDKまでさまざまな住宅プランを提供することや、お試し居住を想定した賃貸住宅を駅前に用意することで、転入者の獲得を図っていきます。
公募型プロポーザルの募集手続きは2017年度にスタートしましたが、われわれは地元の地権者の方々に向けた勉強会などの取り組みを2012年ごろから始めています。三島市内では初の再開発事業となることから、三島市職員を対象とした研修会などもお手伝いしてきました。地権者や関係する皆さんと三島駅前の将来像について10年以上語り合ってきましたので、リーマンショックや新型コロナウイルス感染症など、さまざまな苦労を乗り越えてここまでこられたことをうれしく思います。
この事業の特徴をお願いします
事業区域内では、西側の駅前広場と東側の道路で6mほどの高低差があり、その高低差を生かして三島駅前からつながる歩行者デッキを設ける計画となっています。歩行者は駅前からひさしのあるデッキを通って事業区域の東側、南側の道路に抜けることができ、歩行者と車両との動線分離も図られています。歩行者空間の両サイドには商業施設、イベントなどが開催できる広場を設け、歩行者デッキと導入機能の組み合わせにより、にぎわいあふれる空間を創出します。
また東街区周辺には、地表付近で玄武岩溶岩が分布し、楽寿園の小浜池をはじめとする豊富な湧水が存在するなど地形に由来する特徴が多くあります。再開発事業では地下水や湧水の保全対策として、高層棟を含めた全ての建物で杭を打たない直接基礎を採用し、建物の基礎が地下水位に触れない設計としています。工事中は市が実施している地下水モニタリングとは別に、24時間態勢で地下水モニタリングを実施・公表するとともに、第三者機関の地下水対策検討委員会と協力して地下水保全対策を進めています。
建設工事の状況を教えてください
市街地再開発事業の解体・整地工事を2024年1月、建築工事を2024年4月に着工しました。現在、高さ約90mの高層棟となるA棟では4階の躯体工事を進めています。構造は鉄筋コンクリート造で5階から上の住宅階がプレキャスト構造、4階と5階の間に免振層を設ける中間免震構造を採用しています。商業やオフィス機能などを配置するB棟では、5月下旬から基礎の掘削工事が始まりました。これまでB棟の敷地を仮調整池として使用しており、A棟とC棟のピットが完成して雨水をためる機能の切り替えができたことから、B棟の工事に着手しました。
先行して着手している立体駐車場のC棟はほぼ建物が完成しています。この事業区域の一部敷地は三島市が運営していた平置きの市営駐車場で、立体駐車場の内訳は市営駐車場418台、分譲マンション駐車場270台を予定しています。三島駅南口周辺では慢性的に駐車場が不足しており、今後は立体駐車場の一部を工事関係者通勤車両の駐車場として利用させてもらうことになっています。住宅・商業機能のD棟は、4階の躯体工事を進めています。歩行者デッキについては5月中旬から鉄骨躯の体組み立てに着手しました。
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西側から見た2026年5月時点の建設現場 |
上空から見た2026年5月時点の建設現場 |
施工管理体制について聞かせてください
共同企業体を構成する小野建設、山本建設、若手技術者を含め、建築関係の技術スタッフは現在23人体制で取り組んでいます。この他に東急建設からの支援として、書類作成や工事写真などの管理、納品管理などを担当する専門スタッフに入ってもらうとともに、躯体の配筋写真・確認などについても応援を受けながら進めています。この現場では、鉄骨造や鉄筋コンクリート造、プレキャスト構造、免震工事などの建築技術の大半を経験することができますので、若手技術者の成長につながることを期待しています。
山留工事では、地表付近に分布する玄武岩溶岩をARハンマ工法などで砕き、騒音・振動の低減と汚濁水の発生防止を図っています。溶岩掘削では当初は削岩機で穴をあけ、それぞれブレーカーを当てて溶岩を割っていく計画でしたが、比較的に空隙(くうげき)率が高いものが多く、現在のところ大きな課題にはなっていません。引き続き地下水保全対策に留意しながら工事を進めていきます。
工事期間中、三島駅南口では送迎用駐車場が利用できなくなることから、民間事業者の協力により三島駅南口周辺の4カ所の駐車場で、代替の送迎用駐車場として20分以内に出庫すれば無料で駐車場できるサービスを開始しています。
中東情勢悪化による影響はありますか
発泡スチロールをはじめとする断熱材など建設資材の価格高騰について、適宜発注者に状況を伝えて情報共有しています。再開発事業になりますので完成時期を遅らせることはできません。値段が高くても材料を入手できるならまだ対応を検討できますが、塩化ビニールパイプなどの資材については、これから発注をかけていくので、実際に資材が入ってくるのか心配です。
各地で再開発事業がストップしたというニュースを聞きますが、この現場も着工があと1年遅れていたら、同じようにストップしていたかもしれません。市街地再開発事業の権利者には、高齢者や工事期間中に仮住まいを利用されている人も多くいます。施工者をはじめとする関係者と協力しながら効率的に事業を進め、なんとか計画期間内の完成を目指していきます。
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4階躯体まで立ち上がったA棟 |











